TOKYO Smart Life

東京で暮らすということ。オシャレに、でも自分らしく。刺激と安らぎが両立した生活の一部をご紹介。

中央アジア カザフスタンに出張に行きました

管理人の本業は、とある金融会社で外貨建ての売掛債権の買取りとか輸出金融という、大きな括りとして海外営業です。比較的ニッチなエリアが主戦場となっていて、私はロシアとカザフスタン、CIS地域(旧ソ連)担当ということになっています。とくにカザフスタンに対して具体的なイメージを持っている方は少ないと思うので、この機会にご紹介しようと思います。

 

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1.地理的にはさほど遠くない

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まずカザフスタンってどこにあるの?という感じだと思いますが、トルコの北東、中国とモンゴルの西、ロシアの南あたりです。面接は日本の7倍あり、人口は日本の6分の1。観光資源はあまりなく、歴史的にも浅い国なので世界的にも認知度は高くないと言えます。一方で天然資源には恵まれており、経済的には比較的豊かな国だと思います。
日本からは韓国経由で7~8時間ぐらい、韓国仁川空港からは韓国のアシアナ航空カザフスタンのアスタナ航空が飛んでいます。時期にもよりますが、フライトだけなら往復12~14万円ぐらいでしょうか。また、日本人はビザが不要なので入国審査も簡単です。

 

2.独裁政治とイスラム

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カザフスタンの政治はナザルバエフ大統領による1991年から27年に渡る長期政権で、支持率(得票率)98%とも言われる実質的な独裁政治です。独裁政治というと北朝鮮のような閉鎖的でネガティブな印象を持ってしまいますが、カザフスタン国民はナザルバエフを建国の父として敬い、彼の政治力やリーダーシップを支持しているものと伺えます。ロシアのプーチン大統領もナザルバエフ大統領には頭が上がらないと言われるほど、ソ連時代からその手腕は有名だったようです。日本人が天皇陛下を象徴的に敬うように、ナザルバエフ大統領の圧倒的なカリスマ性が国民の支持を得ている要因と思われます。
国民の多くがイスラム教を信仰しており、豚肉やアルコールを口にしません。ただし日本人がイメージしているような厳しい戒律に縛られている印象はなく、生活のなかに自然とイスラム教の教えが溶け込んでいる感じで違和感がありません。ロシア正教の国民もそれなりにいるため、街では普通にアルコールを売っているし、女性も夏になればそれなりに肌を露出します。男女の恋愛も自由のようです。これもイスラム教徒の特徴かもしれませんが、彼らは決して嘘をつきません。ビジネスの場面おいて我々は、騙すということではなく事実を脚色したり話を膨らますことが度々あります。一方でイスラム教徒とカザフスタン人はこちらからの答えにくい質問には I don’t know と返して適当な回答はしません。

 

3.カザフスタン人の国民性

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カザフスタン取引先のメンバー

カザフスタン人と言っても人種は様々で中央アジア系の顔つきの人が6割ぐらい、その他ロシア系やトルコ系、朝鮮族系もいて、エキゾチックかつロシア人のようなスタイルを持ち合わせた、いろいろハイブリッドな国民だと思います。言語もカザフ語を公用語としつつ、ロシア語、トルコ語、大卒者は概ね英語を使いこなすマルチリンガルも珍しくありません。国民の平均年齢が約35歳と若く、教育水準も高いのでポテンシャルは非常に高い国と言えます。一方で国民のなかで所得の格差が大きいのは肌で感じられます。資源関係やトルコ、ロシアとのビジネスで成功している人と一般市民の暮らしぶりは、まだまだ大きな差があるといえます。中東をはじめとした資源が豊富な国は、先進国への資源輸出で外貨を稼いで豊かな暮らしをしていますが、逆に国内の産業が育っていないと資源価格に依存した経済構造になり、資源価格に国内経済が左右される脆弱な国とみられます。カザフスタンも3~4年前に資源価格の下落が経済を直撃し、多くの失業者や企業の業績悪化を招きました。その経験からか、中東のサウジアラビアUAE(ドバイ)のようなバブリーな空気はなく、非常に堅実な国民性なところも日本人と親和性を感じられます。

 

4.日本とカザフスタンの未来


日本の企業でカザフスタン現地法人や支店を出している企業はまだまだ少ない状況です。日本との外交的な関係も観光資源も乏しい国なので、現地に暮らす日本人も数百人程度のようです。わかりやすい日本とカザフスタンの関係として、首都のアスタナの設計を担ったのは日本でも有名な建築家の黒川紀章氏です。
ただ日本政府もカザフスタンのポテンシャルには可能性を感じているようで、直行便の就航や経済協力を申し出ています。一方で日本人がカザフスタンを訪問する際にビザが不要なのに対し、カザフスタン人が日本を訪れる際には未だに招聘状(インビテーション)を求めている状況です。まずは対等な人材の交流を起点に、日本企業のカザフスタン進出支援が日本にとってもビジネスチャンスを広げる機会になると私は考えています。

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